イナビルの予防投与を保険で出していいのか?

ん~私の観測してる限りではまぁまぁ予防を保険で出してくるDrはいます。

家族を介護してるなどこれは仕方ないかなあという場合と、今年受験だからとか明らかに自費なのにゴリ押しで処方させてるやつ。無料だと質が悪いの混じってるからよくない。

しかしみなさんイナビル欲しがるくせに自費ならいりませんってなるのが不思議ですねえ。

 

予防イナビルを調剤したことがない?

救急やってるような病院だと検査しないと保険通らないみたいなこと聞いたことある。夜間休日イナビルタミフル出しまくってる上に予防目的でくるやつにまで保険で通さないだろう。

効能又は効果に関連する使用上の注意

治療に用いる場合は、抗ウイルス薬の投与が全てのA型又はB型インフルエンザウイルス感染症の治療に必須ではないことを踏まえ、本剤の使用の必要性を慎重に検討すること。

夜間休日に人数少ない中、大量に押し寄せるイナビルタミフル希望患者にいちいち説明なんてしてられないだろう。

しかしまあ、ちっこいクリニック程度なら見逃されてますわな。

保険で出された予防イナビルを自費に戻すべきか?

保険給付上の注意

本剤は、「A型又はB型インフルエンザウイルス感染症の治療」の目的で使用した場合にのみ保険給付されます。 

 添付文書に書いてあるので予防だとわかって保険で出すのはダメということになっている。わざわざ保険で出されているイナビルを疑義照会して自費にするのが正解なんだろうけども、まぁ~。もし個別指導で指摘されたら嫌なのはわかりますけどもねえ。とりあえず薬局で返戻は来たことないと思います。治療ですって言われたら薬局ではわからないわけですからね。

イナビルを予防目的で使うべき人とは?

インフルエンザにかかることで、合併症や死亡リスクが高いと医師が判断した人ね。

インフルエンザウイルス感染症患者に接触後2日以内に投与を開始する。

予防に用いる場合は、原則として、インフルエンザウイルス感染症を発症している患者の同居家族又は共同生活者である下記の者を対象とする。

(1)高齢者(65歳以上)
(2)慢性呼吸器疾患又は慢性心疾患患者
(3)代謝性疾患患者(糖尿病等)
(4)腎機能障害患者

 喘息/COPD/気管支拡張症/肺癌/肺高血圧症/慢性心不全などなど。

もし保険で予防イナビルが来てて、自費に変更していらないって言われて、インフルかかって死にましたなんて言われたら嫌ですのう。もしこーゆーの個別指導で指摘されるのなら薬剤師なんてやってられんすわ。

いつのまにか予防も治療も同じ用法用量でよくなってる

前は予防1日1本2日間だったが、今は1日2本吸い切りの用法も書いてある。

  10歳未満 10歳以上
治療 1本単回 2本単回
予防 1本単回 2本単回or1日1本2日間

まぁ予防イナビルを保険で出すかはどうかに薬剤師は口を挟まなくていいでしょう。本当は自費なんですよ~ってことはわかっててもらおう。