ヒルドイドの美容目的使用は自費でもダメ?
ヒルドイドを美容目的で使うのはいいけど、保険適応じゃなくて自費でね。
どこかでこんなツイートを見かけたのですが、これもNGと思われる。
保険か自費か、という話ではない。シミやしわの改善のような美容目的で適応をとっていない医薬品を、その目的で使うことをすすめてはならないといった感じかと。
なら市販のヒルドイドなら美容目的ですすめていいの?
まず市販のヘパリン類似物質には、医薬品と医薬部外品のものがある。
区分 | ヘパリン濃度 | 何っぽい? | |
---|---|---|---|
Saiki治療ローション | 2類医薬品 | 0.3% | ビーソフテンローション |
Saiki治療乳液 | 2類医薬品 | 0.3% | ヒルドイドローション |
ヘパソフト顔ローション | 医薬部外品 | 不明 | ヒルドイドローション |
第2類医薬品の方は、医薬品なので美容目的使用の推奨は不可だろう。
では医薬部外品の方はどうか?
一般に「化粧品」と呼ばれているものは、次の2種に区分されます。
化粧品は、人体を清潔に保ち保護するという衛生的な目的と、見た目を変
えるという美容的な目的をもっているのに対し、薬用化粧品(医薬部外
品)は、穏やかながら人体に何らかの薬理作用を期待するという目的の違
いがあります。
医薬部外品であれば、美容的な目的で使用されるものなので、乾燥小じわ対策などと書くことは可能か。
もしヒルドイドがモーラスのように処方制限されたら
年間約93億の薬剤費削減が見込めると言われてますね。
ヒルドイドはマルホの売上高の半分ぐらいらしいので、年間400億円売れてるとしよう。制限されるとだいたい年間300億円と推定。
単剤での先発ヒルドイドの使用量が多いのはどの層か?
①子供 | 無料のうちはとにかく処方が多い/タダなので先発 |
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②成人女(美容) | 1回の処方量が多い/ほぼ先発 |
③高齢者 | 乾燥でかゆいので適量もってく/まあまあジェネ |
④成人女アトピー | がっつり持ってく人とそうでもない人がいる/ジェネでも可 |
⑤成人男アトピー | めんどくさいので塗らない、塗るとしたら混合薬/結構ジェネ多い |
②成人女(美容)と①子供のお土産処方出しにくくするので100億になるかなぁ。
でも保湿剤に年間300億か。もう一段階落としてもいいような気がする。
保湿剤の売上が年400億。妥当か?
最近の流れから言って、今後ヒルドイドの売上が増加することはないと推測される。
画期的な新薬を生み出しつつ、持続的な医療財政を保つというのが日本のテーマだろう。
つまり薬剤費の総額は増やさずに、価値のあるなしで配分を変える。ヒルドイドの売上を400億から100億にすることで浮いた300億を、いまだ満たされていない医療ニーズを解決する医薬品に振り分けるといった考え方だ。
しかし急に400億から100億に下げるようなルールを作ることはない。1年で300億売り上げが減ってしまうとヒルドイドを売っている会社が赤字になってしまう。そこで働いている人がいて、その人には家族もいる。少しずつ売上が減っていくようなルールが作られると思う。