ドラッグストア 売上高ランキングと感想(2018年第2四半期)
今年も第二四半期の結果が出そろいました。
サンドラッグがマツキヨを抜いて3位になっております!コスモス薬品とクリエイトが利益率を落としています。これはどちらも戦略的な値下げによるものだそうです。
2018年2Q | 売上高 | 前年比 | 経常利 | 前年比 | 経常率 |
---|---|---|---|---|---|
ウェルシア | 3406 | 109.5% | 154 | 124.2% | 4.5% |
ツルハ | 3078 | 106.5% | 208 | 112.0% | 6.8% |
サンドラ | 2786 | 106.9% | 178 | 106.2% | 6.4% |
マツキヨ | 2766 | 103.8% | 170 | 115.7% | 6.1% |
コスモス | 2708 | 109.6% | 115 | 88.9% | 4.2% |
スギ | 2294 | 105.4% | 130 | 107.5% | 5.7% |
ココカラ | 1954 | 103.7% | 74 | 144.8% | 3.8% |
カワチ | 1379 | 101.2% | 38 | 100.9% | 2.8% |
クリエイト | 1309 | 107.7% | 62 | 86.6% | 4.7% |
アオキ | 1074 | 116.2% | 61 | 106.3% | 5.7% |
1位 ウェルシアHD 3406億
調剤併設店舗の増加(8月末現在1070店舗)による調剤売上の伸長
やはり調剤が強い。ウェルシアの店舗が近くにある人はわかるだろうが、すぐ横に病院がある方が珍しい。つまり何もないところで処方せんを集めているので増殖余地がかなりある。最初は儲からないので手を出せる企業は少ない。ただ店舗数が多すぎて管理が行き届いていないせいか医薬品の不正販売があったようなので、そこらへんがリスクありますね。
お客様への安心の提供と利便性向上を目的とした24時間営業店舗の拡大(8月末現在111店舗)
ドラッグストアはコンビニより価格が安い。商品数も圧倒的にドラッグストアの方が多い。安くて深夜営業していて、商品数も多い。同じ距離にあったらどちらにいくだろうか?コンビニにとってはかなり嫌な相手と思う。ただ人件費や万引きリスクなどのコストは高くなるのでそのあたりの問題をどう解消するか?(賃下げ?で対応済み?)
健康をキーワードにした商品開発や利便性強化を目的にした弁当・総菜の販売を積極的に行いました。
これは中食(惣菜)市場を取りに行ってる。オリジンとかセコマの商品入れてるとかどっかに書いてあったな。自前でやってショボイ弁当並べられるよりこっちのほうが消費者的にもいいっすね。しかし自前でやらないから粗利はよくないはず。あんまりがめつくないところが他社に比べて利益率が低めな理由か。
2位 ツルハHD 3078億円
お客様のニーズに対応する高付加価値商品のカウンセリング販売に注力
この戦略で経常利益率6.8%ってすごい。普通にノルマノルマでやってると店の雰囲気悪くなって不満溜まって退職増えて人不足になってボロボロになると思うのですが、特に変なニュースも出てないから何かうまい管理方法があるのだろう…。まあ多分この前テレビでやってたみ〇ほ銀行のやつと同じようなことで、人事評価と販売量を結び付けてやってんじゃないかと推測されます。いやー私はモラル的にできないっすねー。
当社グループのプライベートブランド「エムズワン」「メディズワン」の競争力・ブランド価値向上を図るべく、デザインを統一し視認性を高めた新パッケージの導入を開始したほか、リニューアル等による更なる品質向上を引き続き行ってまいりました。
ん~PBに関してはマツキヨのほうが力入れてるよな~。ただ置き換えるだけのPB作ってるのは長い目で見るといい方向には向かわないと思っています。
また平成29年9月29日付で株式会社杏林堂グループ・ホールディングスを子会社化
杏林堂薬局(売上約900億)を含まずに今回の売上高なので、含めたらウェルシアを抜きますね。静岡に78店舗増えます。
福太郎とかレディ薬局とか売上1000億いかないぐらいところに選ばれる何かがあるようだ。何が魅力なのだろう。
3位 サンドラッグ 2786億
お客様のニーズにお応えする質の高い出店やサービスレベルの向上
どういうことかイマイチわからないです…。
プライベートブランド商品の開発、新業態の開発、店舗改装など積極的に取り組み、活性化を図ってまいりました。
ローコストで店舗増やして、PBへのすり替えして、特に変わりなしということで。
コスト管理がうまいのはわかったけど、そろそろ出店余地がなくなって来た時のことを考えておかないと厳しいかも。コスト管理厳しすぎて、まともな人材残ってなくて、新しいことができない状態なのかもしれない。
4位 マツモトキヨシHD 2766億
PBでは、植物バター配合の「リップバーム」、ヘアケアラインに精油100%の「エッセンシャルオイルシリーズ」を新たに展開することでアルジェランブランドのライン拡充を図り、トータルメイクアップシリーズ「ルアンプリュス」から「エックスグローバルルージュ」及び「ベースメイク3アイテム」を新発売しました。
化粧品よくわからないのですが、ツイッタランドでアルジェランのリップがいいみたいで5000リツイートされてたので、なんかいいもの売ってるのだと思う。
まあやっぱマツキヨは化粧品っすね。各社化粧品構成比の高い店舗作りたがってると思うけど、そこに関してはマツキヨが強い。ここを掘っていくのが正しい方向だと思われます。百貨店から売上奪う感じかな?
調剤事業の強化・拡大に向けた取り組みとしましては、厚生労働省が進める「健康サポート薬局」として、これまで9店舗の認定を受けるとともに、調剤サポートプログラムの募集を開始しております。
いやー調剤はマジで弱そう。ただ立地はいいとこばかり持ってる。でもそこでやれる人がいないという状況かなー。会社自体が調剤っぽくない。
5位 コスモス薬品 2708億
「毎日安い(エブリデイ・ロー・プライス)」政策を忠実に実行することで物流や店舗作業の平準化を行い、ローコストオペレーションの更なる推進を図り、これを原資としてディスカウント戦略を一層強化いたしました。
ドラッグストア業界好調の中、コスモスとクリエイトだけ利益率が前年比割っている。どちらも食品売上が多く、EDLP戦略を進めている。やはり近くのスーパーから客を奪うことを意識しているのか。医薬品化粧品の利益がある分、ドラッグストア完全有利。
出店戦略につきましては、自社競合による一時的な収益性の低下も厭わず、次々と新規出店を行いました。同時に、新商勢圏への店舗網拡大も図ってまいりました。
第2四半期累計で出店41、退店6。利益率が下がってるので儲からないところでも出店してるのかな?その出店戦略が正解だったのかは、数年後の売上と利益を見ないとわからない。
6位 スギHD 2294億
② 後発品の利用促進、特定疾患向けの啓蒙強化、薬剤情報の一元管理サービスの提供強化などの「処方せんの応需枚数増加策の実施」
スギはあんまりニュースにならないし、ホームページも情報少ないし、何やってるのかわからん。多分ウエルシアに近いぐらいの調剤売上はありそうで、処方せんも面でとるスタイルと推測。上位陣で面処方強くて売上伸ばせるのはスギとウェルシアだけ。あとは門前メインなので伸びが悪い。
いまいち方向感がはっきりしない感じがするが、数字だけはきっちり作ってる。調剤は面で伸びるので数字作りやすいが、売場側は結構無理しないと数字作れない気がする。マイナビのトップにどう見てもパワー系の素質を持った出世頭のような人を載せている点から、管理の仕方などは昔ながらの方法をとっているように見える。
7位 ココカラファイン 1954億
①積極的な改装の継続による既存店舗の活性化、②新規出店、M&Aによる各エリアでのドミナント強化、③新製品導入施策および品揃え・売価の適正化等、きめ細かなマーチャンダイジングの構築、④……
いつも通り興味が湧かない。方向性がいまいちよくかわらない。トップがいまいちなのか、足を引っ張るやつが多いのか。
8位 カワチ薬品 1379億
特になし
9位 クリエイトHD 1309億
利益面につきましては、天候不順による季節商材の不振、また、今後更に競合環境の厳しさが増していくことを見据えてEDLP施策を強化したことにより売上総利益率が低下したこと、前期からの人員増強や時給単価の上昇などにより人件費が増加し、経費率が上昇したことにより前期を下回る結果となりました。
食品売上構成比が約38%と思ってたより高い。生鮮品、惣菜などの食品強化型の店舗もあるようで、近くのスーパーの売上奪ってるかも。ドラッグストアのエブリデーロープラス戦略は結構スーパーにとってきつい話だろう。
10位 クスリのアオキHD 1074億
特になし