禁煙すると血中濃度が変わる可能性の高い薬

テオフィリン、ジプレキサ、タルセバ、サインバルタの4つをざっくり調べておこう。

禁煙→タバコによるCYP1A2の誘導がなくなる→CYP1A2で代謝されている薬を服用中の場合、血中濃度が変わる→血中濃度の変化が臨床的にどう影響してくるか?

 

テオフィリン

喫煙により肝薬物代謝酵素が誘導され,テオフィリンクリアランスが上昇し,テオフィリン血中濃度が低下すると考えられる.また,禁煙により血中濃度が上昇すると考えられる

禁煙→テオフィリンの血中濃度が上昇→テオフィリン中毒になる可能性が上がる。

まあでも400mg分2ぐらいならあんまなさそう。600mg分2とか分3にしてるとか、高齢者だとか、CYP1A2阻害する薬併用してるだとか、禁煙+αがある時に注意が必要かと思われる。

テオフィリンの血中濃度が20μg/mL以上になると中毒症状出やすい

□消化器症状(特に悪心、嘔吐)

□精神神経症状(頭痛、不眠、不安、興奮、痙攣、せん妄、意識障害、昏睡等)

□心・血管症状(頻脈、心室頻拍、心房細動、血圧低下等)

昔の話は聞いたことあるけども、最近テオフィリン中毒になってうんぬんって聞いたことないなぁ~

ジプレキサ

臨床症状・措置方法
ー本剤の血漿中濃度を低下させる。
機序・危険因子
ー喫煙は肝薬物代謝酵素(CYP1A2)を誘導するため本剤のクリアランスを増加させる。

ジプレキサ20mgで安定してた人が禁煙すると、量の調節が必要になるかもしれない。喫煙者におけるオランザピンのクリアランスは非喫煙者よりも約 35%高くなるらしい。

喫煙者がジプレキサ20mg服用してて、もっと増量したいと思ったら禁煙させるしかない。

抗がん剤治療中の人がもしタバコ吸っていた場合、吐き気止めとして出されたオランザピンの効果は弱まってしまっているかもしれない。

 

タルセバ

喫煙により本剤のAUC(平均値)が64%低下した。

血中濃度の低下がどう臨床に影響するのかは知らない。タルセバ調剤したことないんでピンと来ない。

サインバルタ

整形からの処方が増えましたね~添付文書に喫煙って書いてないけど、CYP1A2で代謝。喫煙者は非喫煙に比べ、血中濃度が低下する可能性はある。

結構な高齢者で60mg服用している人もいるので、タバコのおかげで飲めてるのかな~とか思ったりしなくもない。