クラリチンが食後の理由は?
ロラタジンの用法は1日1回食後。
しかしだね、
クラリチンレディタブ錠10mg 1錠
分1 就寝前 28日分
ロラタジンが寝る前で処方されることありますよね。
こんなことで疑義照会してる時間がない!時もありますので、
クラリチンは空腹時でもいいのか確認しておこう。
クラリチン錠10mg 寝る前 OK?
保険調剤的に:×
実際は:〇
クラリチンは空腹時でも食後でも効果は変わらないとされている。
なぜならば、
・薬効に寄与しているのはロラタジンではなく、活性代謝物(DCL)である。
(効力比は未変化体(ロラタジン)の7.9倍との記載)
・活性代謝物(DCL)の全身曝露に及ぼす食事の影響は認められなかった。
(ロラタジンは空腹時だと血中濃度低下するけど)
・比較試験はすべて食後投与の条件で実施された為、食後投与を規定した。
(食後の方がロラタジンAUC2倍、活性代謝物(DCL)AUC1.2倍だからかな?)
まあ空腹時で試験してないから保険調剤的にはNGだけども、
効果も副作用も変わらなそうだしどうでもいいなと思った次第です。
10mg投与時 | Cmax(ng/mL) | Tmax(hr) | AUC0-∞ | t1/2 (hr) | |
---|---|---|---|---|---|
ロラタジン | 食後 | 7.73±6.81 | 1.6±0.4 | 31.2±36.3 | 14.3±7.8 |
ロラタジン | 空腹時 | 4.46±4.98 | 1.2±0.3 | 15.4±20.5 | 11.2±8.4 |
活性代謝物(DCL) | 食後 | 3.52±0.78 | 2.3±0.6 | 41.1±11.8 | 14.5±3.3 |
活性代謝物(DCL) | 空腹時 | 3.34±0.70 | 1.7±0.3 | 34.9±6.4 | 12.5±4.7 |
クラリチンは妊娠中に服用可?
添付文書:妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には,投与を避けることが望ましい。(禁忌ではない)
FDA薬剤胎児危険度分類基準:B(安全:A→B→C→D→X:禁忌)
まあ妊婦に抗ヒスタミン薬出すとしたらポララミンかロラタジンすかね。
妊婦にクラリチン出てる時は疑義照会しても変更ないと思いますよ~
まあOTCのクラリチンEXも「妊婦又は妊娠していると思われる人」は相談することレベルになっていますね。
アレグラとアレジオンはFDA分類「C」、ジルテックは「B」。
OTCではアレグラアレジオンジルテックすべて「相談すること」。
もしOTCで妊婦に売る時があったら、クラリチンかジルテックがよさそうだ。
クラリチンを間違えて2錠飲んでしまった
眠気の頻度が増加するぐらいで特に何もないかと思われますね。
花粉の時期にたまに、効かなかったらもう1錠飲んでいいよーって口頭指示入ってる時もありますしね。
40mg単回投与とか、20mg5日間の高用量試験やってるようですが、
やはり眠気がちょっと増えたかなぐらいで、脳波も臨床検査も特に異常所見なしと。
過量投与の項目も、
海外において,過量投与(40mgから180mg)により眠気,頻脈,頭痛が報告されている。
40~180mgのデータでこれだし、結構安全域は大きそうだ。