プレドニン錠とリンデロン錠の違いは?

プレドニゾロン錠とベタメタゾン錠って何が違うの?

何がと言われると、成分が~とか月並みなことしかパッと思い出せない。

リンデロンからプレドニンに変更になったり、ある時はプレドニンある時はリンデロンの人に何が違うの?って聞かれるかもしれないからちょっとメモっておこう。

 

プレドニンのほうが細かい調節がしやすい

プレドニンとリンデロンを換算すると、

プレドニン錠5mg 1錠 ≒ リンデロン錠0.5mg 1錠~1.5錠

等価のステロイドを用いた場合、治療効果に大きな差はないとされている。

プレドニゾロンなら1mg錠があるので1mg2mg3mg4mgと刻めるが、リンデロン錠だと半錠にするか粉にするかしかない。

まあ薬剤師さん的には、粉薬を計るのに1gの計りを使うのか、1.0gの計りを使うのかぐらいのざっくりしたイメージで。

長年プレドニン5mg飲んでた人が、減量したいから半分で2.5mgにしたりすると結構調子悪くなったりする。20mgぐらいから1mgずつ減量していったりもあるし、ちょっとづづ落としたい時が結構ある。

リンデロン錠のほうが強いって感じ

同じ抗炎症効果の力価で飲めばだいたい同じだと思うんだけどさ、こんな感じのイメージが勝手にあるわけですよ。

リンデロンからプレドニンに切り替え→弱気・減量したい・副作用あった

プレドニンからリンデロンに切り替え→強気・PSL増量したが効果△の為

  作用型 糖質コルチ 鉱質コルチ 1錠 血中半減 生物学的半減
コートリル 短時間 1 1 10mg 1.2-1.5時間 8-12時間
プレドニン 中時間 4 0.8 5mg 2.5-3.3時間 12-36時間
リンデロン 長時間 25 0 0.5mg 3.3-5.0時間 36-54時間

プレドニンがいまいち効果が出ないのでリンデロンに変更するという理由で推定されるのが、併用薬等でPSLの代謝が亢進され半減期が短縮されているということがある。代謝経路もちょっと違うだろうし半減期長いしリンデロンにしてみたら効果が出るかもみたいな。CYP3A4絡みはなんとなく気にしておくべし。

糖質コルチコイドと鉱質コルチコイドの違いは?

  上の表の指標 どこから出る 何する?
糖質コルチコイド 抗炎症力価 副腎(束・内 抗炎症・糖脂質蛋白質代謝調節
鉱質コルチコイド Na貯留力価 副腎(球・外 水・Na・Kの調節

鉱質コルチコイド作用のあるプレドニンを使っていて血圧が高くなったなら、リンデロンに変えてみれば改善するときもあるだろう。しかし、別の原因で血圧が高くなっているときもあると思われるので降圧薬で対応することが多いでしょう。

リンデロンに鉱質コルチコイド作用がほとんどないからといっても、ステロイド飲む病気有り+高齢者に小青竜湯や芍薬甘草湯をぶっこんでたら低K血症・血圧上昇・浮腫になりやすいでしょう。