小児に十全大補湯で思い浮かぶこと

たまにお薬手帳で見かける。

だいたい中耳炎を繰り返してて、チューブ入れてるような子だと思う。

中耳炎を繰り返している子に、十全大補湯を投与すると、急性中耳炎になる回数が減る。投与を中止するとまた頻繁になる。こんな感じの論文があるらしい。

この漢方は何で飲んでます?って聞いてもいいんだけど、これは中耳炎繰り返してるやつですかね?あ~どうですか中耳炎になる回数減りました?って聞いたほうが勉強になる。

そして前者だと薬剤師なのに知らないのね~ってなってしまう。印象としてプラスにはならない。後者ならあ~知ってるんだね~ってなって、マイナスにはならないと思う。

十全大補湯は、ガンとかで心身共に衰弱しているような状態に使うイメージ。あとうつとか。もうなんか気力がないですって時。補中益気湯より強い感じ。そう考えると、虚弱な感じで中耳炎を繰り返してるのなら効くかもしれないし、体が丈夫そうだけど中耳炎を繰り返してる子はあんまり効かないかもしれない。

 

反復性中耳炎で人免疫グロブリン製剤を使うこともあるのか

難治化の原因として宿主免疫能の未熟がある。劣っている免疫能の補充がポイントらしい。確かに献血ヴェノグロブリンIH5%静注の適応にある。

血清IgG2値の低下を伴う,肺炎球菌又はインフルエンザ菌を起炎菌とする急性中耳炎,急性気管支炎又は肺炎の発症抑制(ワクチン接種による予防及び他の適切な治療を行っても十分な効果が得られず,発症を繰り返す場合に限る)

これはまあ知らなくていいか。