バイオシミラーって変更調剤できんの?

バイオ後続品の代替調剤は、やろうと思えばできるし、やりたくないと思えばできないという状況だろう。まだルール的なものがない。ランタスジェネリックあんの?変えてよと気軽に言われるが、いやちょっと…と言葉を濁している。これからバイオ後続品は増えてくるので今のうちから考えておこう。

 

変更調剤が禁止とは書いてない。後発品比率の計算に入っている。

多分安くなることについては支払基金様は何も言ってこないと思われます。トラブルにならないようにことを進めていれば。患者の希望と処方医の許可、患者の理解説明を薬局でやることになるので微妙なハードルがある。まあインスリンも値段高いからニーズはありますわな。

バイオシミラーはジェネリックではない。

故にジェネリックと同じノリで変更することができない。変更しても何も起きないとは思いますが。バイオシミラーとジェネリックの違い↓

  ジェネリック バイオシミラー
製品特性 低分子化合物 高分子化合物
製造 化学合成 細胞培養
作る難易度 安定的に同じもの作りやすい 複雑なので同じものを安定して作るのムズイ
開発要件 血中濃度推移同じならいいよー 安全性試験多めにやって市販後調査

市販後調査が終われば切り替えしやすくなると推測される。 しかし外国では薬局でのバイオ後続品の代替調剤はあまり行われていないようだなあ。

ランタスをインスリングラルギンに切り替える時の注意点

  2017薬価 一般名 注入器
ランタス注ソロスター  2069 グラルギン
ランタス注カート  1520 グラルギン イタンゴ
グラルギン注ミリオペン「リリー」  1612 グラルギン後続1
グラルギン注カート「リリー」  980 グラルギン後続1 ザビオ/ラグジュラ
グラルギン注キット「FFP  1528 グラルギン後続2

ジェネリックのように許可なく変更はできないので、一応確認の電話を入れる必要がある。大半は、はいはいどーぞーみたいな感じだろう。

カート製剤は注入器が違うので注意。間違った組み合わせによる使用で低血糖高血糖が発生している。ソロスターとミリオペンの変更はすぐ慣れるだろう。

後続1後続2と名前が付いていて、製品ごとに一般名が違うようだ。バイオ後続品同士の切り替えもやりにくくなっている。

グラルギンリリーを採用している病院は意外とある印象で、使用量はランタス注とグラルギン注で半々ぐらいなのかなぁ。インスリンぐらいならいいけど、エンブレルとか何種類も在庫するのはちょっときついなあ。