アザルフィジンとサラゾピリンの違い

まず一般名が違う。

一般名や後発品で処方が来ると、どちらかわからなくなる時がある。

一般名 商品名
サラゾスルファピリジン サラゾピリン
サラゾスルファピリジン腸溶錠 アザルフィジンEN

アザルフィジンの一般名は「サラゾスルファピリジン腸溶錠」

サラゾピリンの一般名は「サラゾスルファピリジン錠」

関節リウマチなのか、潰瘍性大腸炎/限局性腸炎/非特異性大腸炎なのか

適応を知ってるのは普通ですが、一般名で来た時に、用量でどちらか推測できるようにしておくと焦る確率が減る。サラゾピリンの新規はあまりこないので、たまに来ると焦る可能性が高い。

商品名 適応 用量
サラゾピリン UCなど 2~4g分4~6
アザルフィジンEN 関節リウマチ

1g分2

「サラゾスルファピリジン500mg 6錠分3」 →サラゾピリンだな~

「サラゾスルファピリジン500mg 3錠分3 14日分」→多分サラゾピリンだな~

アザルフィジンENは、腸溶錠。サラゾピリンは素錠。

なぜ腸溶錠にしているか?

アザルフィジンEN錠はサラゾスルファピリジンによる胃障害を軽減する目的で腸溶性フィルムコーティング錠としています。分割または粉砕すると、腸溶コーティングが損なわれ、胃障害の発現リスクが高まるおそれがあるため、分割や粉砕投与は避けてください。(あゆみ製薬HPより引用)

アザルフィジンEN副作用

発疹280件(7.81%)、悪心・嘔吐87件(2.43%)、肝障害80件(2.23%)、腹痛73件(2.04%)、発熱71件(1.98%)、胃不快感55件(1.53%)、そう痒感53件(1.48%)等

・結構副作用多め。おそらくサラゾピリンのほうが副作用多い。アレルギー反応、発疹、悪心、白血球減少などが熱い。

・EN→腸溶剤であることから、enteric(腸の)の最初の 2 文字をあらわした。

 サラゾピリンの作用機序。

・サラゾスルファピリジンはスルファピリジンと 5-アミノサリチル酸(5-ASA)の酸性アゾ化合物で大腸の腸内細菌により分解される。本剤の治療活性部分である 5-ASA は、組織学的に変化の認められる粘膜上皮下の結合組織に対して、特異的な親和性を有しており、炎症部位において抗炎症作用を示すと考えられている

・経口投与されたサラゾピリンは未変化体のまま約 1/3 が小腸で吸収されるが、その大半は腸肝循環を経るため、投与量の大部分は大腸に達する。そこで腸内細菌によりジアゾ結合が切断され、5-アミノサリチル酸(5-ASA)とスルファピリジン(SP)に分解される。分解されたほぼすべての SPと 5-ASA の約 1/3 は大腸で吸収されて、残りは便中に排泄される。大腸より吸収された SP は肝に送られてアセチル化、水酸化、グルクロン酸抱合を受けて代謝される  

サラゾピリンは局所的な作用を目的としていて、アザルフィジンは全身目的なのかな~。