チラーヂンの賦形に乳糖は使えないの?

多分、乳糖の割合が大きくなるとダメなんだろうなぁ

レボチロキシンナトリウム 50 ㎍錠の粉砕安定性試験結果について

薬局で行われる通常の方法(乳鉢)で粉砕し、デンプン(トウモロコシデンプン)または乳糖(倍散乳糖)で 0.01%になるように賦形して、分包(ポリセロ)しました。

この分包品を用いて、2 種類の条件(①温度:30℃、湿度:65%、②温度:40℃、湿度:75%)で、28 日間保存し、経時的に含量を測定した結果、乳糖による賦形では、28 日間までに含量が低下する製剤があったが、トウモロコシデンプンで賦形した場合にはいずれの製剤でも含量の低下は見られませんでした。このことから、デンプンで賦形する限り、通常の保存条件では 3 か月の保存は臨床的な問題を生じないと推測されました。なお、出来るだけ光を避け(遮光)、涼しい場所での保管をお願いします。

甲状腺ホルモン薬供給再開への取組等について 第9報(2011.6.7)

「含量が低下する製剤があったが」ってことは、大丈夫なのもあったということ?

他のブログにチラーヂンを乳糖でフケイしてる薬局はヤブ薬局とか書かれてるから気を付けようね~

「なお、出来るだけ光を避け(遮光)、涼しい場所での保管をお願いします。」

この最後の文が結構重要で、乳糖で賦形されてても冷蔵庫保存とかだったらなんとかなってるんだろうな。

 

確かにS錠にもS散にも乳糖は使われていない。

  添加物
チラーヂンS錠12.5~100µg 部分アルファー化デンプン、トウモロコシデンプン、三二酸化鉄、D-マンニトール、その他3成分
チラーヂンS散0.01% トウモロコシデンプン

めんどくせえな~チラーヂンS散使わせろよと思うけど、適応が「乳幼児甲状腺機能低下症」のみという…

新生児マススクリーニングで引っかかった人ぐらいしか使えないだろう

乳幼児甲状腺機能低下症→先天性甲状腺機能低下症(クレチン症)

発生学的に甲状腺ができないとか、小さいとか、別の場所にできるとかで、甲状腺ホルモンが不足している。5000人ぐらいに1人。昔は気付かず放置されたりして、知能低下や成長障害が残る人がいた。

通常,乳幼児にはレボチロキシンナトリウムとして1回10μg/kg(本剤100mg/kg)を1日1回経口投与する. 

あくまでも乳幼児期の用量設定で、40kgになったので400µgにしましょうということにはならない。