ドラッグストア売上高・利益ランキングと感想(2017年第2四半期)
第2四半期の結果が出そろいましたので。
17年2Q | 売上高 | 経常利 | →率 |
---|---|---|---|
ウェルシア | 3109 | 124 | 4.0% |
ツルハ | 2890 | 197 | 6.8% |
マツキヨ | 2664 | 147 | 5.5% |
サンドラ | 2607 | 167 | 6.4% |
コスモス | 2470 | 130 | 5.3% |
スギ | 2178 | 121 | 5.6% |
ココカラ | 1884 | 51 | 2.7% |
カワチ | 1363 | 38 | 2.8% |
クリエイト | 1215 | 72 | 5.9% |
・マツキヨ首位陥落。しかも3位。4位5位も近い。
・インバウンド売上が落ち着いたためか、売上・利益の伸びがわるいところが見られる。
・調剤報酬、薬価改定のせいか、調剤の伸びが悪いところが見られる。
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ドラッグストア業界の伸びは悪くなってきたので、コンビニ・スーパーマーケット・調剤業界からの売上をとりにいくことがより重要になってくる。
今回は、会社の将来性についての感想と外側から見える戦略に薬剤師が必要なのかどうかを勝手に書こう。
1位 ウェルシアHD 3109億円
・まだまだ伸びそう。なぜならば、調剤が強い。あと24h営業でコンビニからも客を奪うつもりかな。
・不安要素としては、1000億規模の吸収による混乱だ。吸収される側に大きく貢献できる場合にのみ吸収は成功する。ウェルシアに力がなければ足を引っ張られて衰退していく可能性もあるね。
・調剤併設を高めることが成長の鍵で、それには頭数が必要だ。扱いが悪く辞めてばかりでは進まない話なので、薬剤師にはやさしめな会社と考えられる。しかし、一人調剤も多いはずで、一定以上の能力がなければ働けないでしょう。
2位 ツルハHD 2890億円
・利益率TOPである。ただその利益率が持続可能なのか?という疑問はある。
カウンセリング販売、PBの価値向上などの結果と書いてある。総利益が高いわりに販管費が低い。無理せずにこの利益率ならすばらしいが、末端にいろいろ押しつけてるだけなら崩れ始めたら止まらないタイプと思われる。
・グループ会社により若干違いはありそうだが、会社の方針はPBと化粧品で利益を取りに行こうとしているように見える。調剤は自前で行こうというより吸収した会社のおまけ的な扱いのように見える。よって薬剤師はおまけ的な存在と思われる。
3位 マツキヨHD 2664億円
・売上を伸ばそうっていうより、化粧品・健康食品とかのPB価値を高めて、ユニクロやニトリのような製造小売業を目指しているようにも見える。まあ多分無理だから衰退していくだけかな~
・そんな方向性の中での薬剤師の役割とは?薬剤師監修の~とか作りたい人が行けばいいのではないかと思う。
・調剤に関しては「調剤サポートプログラム」で小さな薬局の買収がしたいようだ。分業率の伸びが止まった状態で、調剤の売上を伸ばすには、買収するor併設ということになるだろう。OTCの供給をしてくれるのが良いと思うが、マツキヨに買収されたい薬局はあるのか?
4位 サンドラッグ 2607億円
・ローコストが徹底されてるんで、出店余地がある限り増殖を続けるだろう。
・北海道あたりのスーパーと組んで出店していく気配だからツルハの脅威となるのでは?
・登録販売者がいれば大丈夫。薬剤師いなくてもなんとかなると思う。
5位 コスモス薬品 2470億円
・徐々に東へ進んできているようだ。ただ、九州・四国あたりでサンドラのディスカウント店が増えてきている。こいつらに既存店がやられてしまってるようなら伸びが悪くなってくるかも。
・食品スーパーなので薬剤師必要なし、登録販売者のみでOK。
6位 スギHD 2178億円
・売上の伸びは、同業他社に劣るが、年200億ぐらいを積み重ねてる感じ。
・いろいろやらせてあげます感が採用サイトから匂ってくる。儲からない時代から調剤併設をやってるのはスギとウェルシアだと思うんで、薬剤師やりたい人にはいいところだと思う。教育制度もしっかりしてそうなので、自信ないけどがんばりたいみたいな人に合ってそう。
・なんとなく怪しい流れも感じる。ちょっと現場を無視した改革みたいなのしてない~?ここだけではないですが、息子を社長にする系ドラッグストアの今後が楽しみですね。
7位 ココカラファイン 1884億円
・方向性不明。特徴がわからない。教えてくれ。