フェブリク錠 効能追加 「がん化学療法に伴う高尿酸血症」
フェブリク錠の効能効果に
「がん化学療法に伴う高尿酸血症」
通常、成人にはフェブキソスタットとして60mgを1日1回経口投与する。
が追加されました。(H28/5)
http://medical.teijin-pharma.co.jp/news/fcn28e0000002xot-att/fcn28e0000002xpx.pdf
(1)本剤の適用にあたっては、腫瘍崩壊症候群の発症リスクを考慮して適応患者を選
択すること。
→造血器腫瘍で生じることが多い。
固形腫瘍(増殖速度が速い・腫瘍量が多い・化学療法に感受性が高い)
でも生じることはある。
(2)本剤は既に生成された尿酸を分解する作用はないため、血中尿酸値を急速に低下
させる効果は期待できない。
→そこはラスブリカーゼ(ラスリテック)を使いなさい。
(3)がん化学療法後に発症した高尿酸血症に対する本剤の有効性及び安全性は確立し
ていない。[使用経験がない。]
ここで国試の過去問を一つ
99 問 295(病態・薬物治療)
腫瘍崩壊症候群に関する記述のうち、誤っているのはどれか。 つ選べ。
1 血清リン値が著しく増加する。
2 血清カリウム値が著しく低下する。
3 腎機能低下を引き起こす。
4 予防には、抗がん剤の投与開始前にラスブリカーゼを点滴投与するのが有効で
ある。
5 腎機能が正常な場合には、アロプリノールの経口投与が有効である。
2が誤っています。
腫瘍崩壊症候群の定義(検査値的な)
次の4つのうち、2つ以上を満たす。
尿酸≧8.0mg/dl or 25%増加
カリウム≧6.0mEq/l or 25%増加
リン≧6.5mg/dl or 25%増加
カルシウム≦7.0mg/dl or 25%低下
5 腎機能が正常な場合には、アロプリノールの経口投与が有効である。
→アロプリノールは腎排泄性なので、
用量の調節が必要になる。
薬疹などのリスクも考えると、
肝・腎両方から排泄されるフェブリクが使いやすいのではないかと思う。